着物110番
 
 
収納テクニック
正しい知識でお片づけ
昔から大切な着物は、桐のタンスに収納するものだとされてきました。桐は通気性が良い上に虫がつかず、火事になっても中まで火を通さないという利点があったからです。着物が日常着ではなくなった現在では、洋服タンスや衣装ケースに収納することも多くなりました。しかし、収納時に注意しておきたいことがいくつかあります。まずは、なるべく湿気の少ない場所に置き、畳紙(たとう)に包んで入れておくこと。そして畳紙に入れる時は、着物が3つだたみになるので、折り目には和紙などを入れて折りじわがつかないようにすること。また金糸や銀糸の刺繍がある部分は、和紙や薄紙を入れて保護をするといいでしょう。これは金糸の糸には糊気があって湿気を呼ぶことがあるからで、帯の場合も同様のことが言えます。

また何枚も積み重ねて収納するとシワの原因になります。着物なら3枚程度を限度として、1番上には長襦袢などの軽いものを入れておくと良いでしょう。畳紙に入れた後、防虫効果のある鬱金(うこん)染めの風呂敷で包んでおけば心配はありませんが、防虫剤を入れておくとさらに安心できます。防虫剤は直接着物や帯に触れないようにし、引き出しや衣装ケースの隅に置くのが望ましいでしょう。これは匂い袋を入れる場合も同じです。
 
 
(1)収納テクニック  |  (2)着る前、着た後のお手入れ方法  |  (3)雨の日対策
(4)汚れた時のクリーニング方法  |  (5)足袋や半衿、長襦袢の洗濯方法
 
バックナンバー
[第3回] 着付けの基礎知識
[第1回] 5人5色、着こなし術
 
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